長男が4才の時、前歯と前歯の間が虫歯になってしまい、歯医者さんで治療のためにレントゲン撮影をしたときのこと。
「虫歯は大したことないんだけど、過剰歯があるね。」
と先生に言われました。
過剰歯発見から手術、費用、術後の様子などお伝えします。
過剰歯とは
ヒトの顎の中には歯がたくさん植わっていますが、歯の本数が普通より多いケースがまれにあります。その多くは上顎骨内に埋まっている過剰歯とよばれる状態で存在していて、痛みもないため気づかないことも多いです。歯科用語で上顎正中埋伏過剰歯とよびます。
https://www.rafflesj-clinic.com/column/mc-hatas36/
過剰歯が見つかる主なきっかけは、幼児学童期の歯科受診時のレントゲン撮影です。余分な歯が上顎の前歯の間に存在することで、正常な永久歯の前歯が生えるのを邪魔してしまうことがあります。また、この過剰歯自体が小さく、形も変形していることがほとんどなので、将来的に正常な歯と同じように利用できる可能性も低いです。したがって、過剰歯が歯並びに影響が出ると判断された場合は原則的には抜歯することになります。
過剰歯は30~40人に1人の割合で存在すると言われています。
子供に過剰歯があると診断される
最初に聞いたときには、初めて聞く言葉に戸惑いました。
説明を聞いても「余分な歯が埋まってる」ということぐらいしか理解できなかったのですが、歯医者さんの勧めで歯科大付属の小児歯科に紹介状を書いていただき、一度そちらで診てもらうことになりました。
当時住んでいた家から歯科大付属病院までは自転車で10分!県外から通っている患者さんも多い中、これはラッキーでした。
歯科大付属小児歯科での初診
さっそく予約を取り、紹介状を持って診察を受けました。
歯医者さんで撮ったレントゲンよりもさらに詳しい位置を把握するため、いろいろな角度から写真を撮りました。
で、やはり上の前歯(乳歯)とこれから生えてくる予定の永久歯の間に左右1本ずつ過剰歯があるということでした。
この日の診察は以上。次は半年後にまた来てくださいとのこと。
歯はそんな急に動いたり伸びてきたりしないからね、と先生のお言葉。
半年後…忘れそう(^^;)
歯科大付属小児歯科での診察、経過観察
半年に1度の過剰歯状態チェックをしていく中で、右の過剰歯は順正(通常の歯と同じ方向を向いている)で、左の過剰歯は逆性(通常の歯とは逆の方向を向いている)だということが分かりました。
過剰歯は、一般的に発見したらすぐに取り除く必要のあるものではありませんが、逆性の過剰歯では周囲が膿胞となって骨を吸収したり、鼻の方に生えてきてしまう可能性があるそうなので注意が必要だそうです。
左の1本が逆性だということで、過剰歯の抜歯手術を受けることにしました。
が、今のところは過剰歯が動いている様子もないので手術に耐えられる年齢になったら抜歯しましょうということになりました。
過剰歯の抜歯手術の時期を相談
【手術に耐えられる年齢】と書くと、そんなに大変な手術なの!?と思われがちですが
過剰歯の抜歯手術は小児歯科ではわりとよくあるそうで、だいたい30分~1時間くらいで終わることが多いとのことです。
局部麻酔なので【恐怖感なく1時間くらい診察台に座って(寝て)いられる】年齢が手術に耐えられる年齢ということになります。
先生と相談の結果、6才~7才くらいで考えたらどうかな?ということになりました。
また、その時に乳歯が抜けていなかったら虫歯になっている乳歯も一緒に抜いてしまおうということになりました!
経過観察中に転勤が決まり、慌てて手術の日を決める
長男が6才になり、4月から1年生というタイミングで転勤がきまりました。
やっぱり来たか、転勤。
しかし、今期もし転勤があったら夫とは同じタイミングで引っ越しはせずに、私と子どもたちは少し遅れて夏休み中に引っ越しをするという計画だったので、長男は予定通り小学校へ入学し夫はしばし単身赴任となりました。
さっそく歯科大の先生に相談して、小学校が夏休みに入ってから引っ越しまでの間に抜歯手術が決定。
術後1週間は細菌感染の恐れがあるためプールには入れないので、プール大好きな長男のために冬休みか春休みに手術を考えていたのですが、少し早めることになってしまいました。
過剰歯抜歯 手術当日
これまでは自転車で通っていましたが、帰宅時の本人の体力を考えて当日は車で病院まで行きました。
診察室に入り、よろしくお願いしますと挨拶をし、私と次男はドア1枚隔てた廊下で待っていました。
時折「いたいー」という長男の声が聞こえたけれど、泣き叫んでいる様子は全くありませんでした。小児歯科の先生ですし、その辺は上手に対応してくれます。
手術は30分くらいで終わりました。
抜歯した歯は乳歯と過剰歯合わせて4本。よくがんばったね!とほめながら、先生の術後の説明を聞き傷口を見せてもらうと、おおおおおお、い、痛そう(><)
本人は痛くないと言っていた。ので、決して鏡では見せませんでした!(裏側だけどね)
痛み止めと抗生物質の飲み薬をもらって、1週間後に消毒と抜糸するので来てくださいとのことで
本日は終了!
過剰歯抜歯 術後の注意点
具体的なことは忘れてしまったので、引用させていただきます。
・出血や細菌感染の原因になるので、傷口に触らないよう注意して下さい。
http://www2.dent.nihon-u.ac.jp/pediatric-dentistry/treatment/after_treatment.htm
・手術後しばらくは唾液に血が混じることがありますが、頻繁につばを吐いたりうがいをすると血が止まりにくくなります。1~2時間はつばを吐いたり、うがいをしないようにしてください。
・帰宅後に再出血した場合には、清潔なガーゼや脱脂綿を丸めて出血した部分にあて、10分~20分ほどしっかり圧迫しておきます。以上の処置を1~2時間くりかえし行っても止血しないときや、異常がみられた場合は必ず病院にご連絡下さい。
・局所麻酔を使用した場合は、「麻酔後の注意」もお読みください。
・お薬が処方された場合は、医師の指示通り服用させて下さい。服用後に、吐き気、嘔吐、下痢、発疹などの異常が見られた場合は使用を中止し、担当医にご連絡ください。
・手術当日は激しい運動はさけ、十分に休養させてください。
・歯みがきや仕上げ磨きの際に、傷口にブラシがあたると痛みや出血の原因になります。注意して磨いて下さい。磨かないのは不潔になり良くありませんが、歯みがき粉はしみることがあるので使わなくてもかまいません。磨かないように担当医から言われた場合には指示に従ってください。
抜歯当日は、麻酔が切れてきたときに痛いと言っていましたが痛み止めを飲むと効いたので、比較的落ち着いていました。
翌日も時々「血が出たー」ということはありましたが、ティッシュで抑えて止血しました。ティッシュ4~5枚は使うけれど大量出血というわけではないので、とくに病院に電話をするということはしませんでした。
翌々日には、習い事のサッカーに行きました。特に問題なく大丈夫でした!
手術から1週間
出血は2日くらいで完全に止まりました。
この間の食事は、なるべく前歯を使わずに食べられるように大きいおかずはひと口大にしたりしましたが、基本的には普通に食べられました。
手術から1週間後の診察では傷口の消毒と抜糸をし、過剰歯に係る一連の診察はこれで終了となりました。
過剰歯抜歯手術の費用
0円です!
当時住んでた自治体は、所得に制限なく全世帯中学校3年生までの医療費が医療費助成により無料で提供されていたので、とてもありがたかったです。
もちろん、これまでの診察代も無料でした。
過剰歯と乳歯の抜歯 唯一の失敗
それは・・・
永久歯がなかなか生えてこない!!
誤算です。抜歯から1年経った今、やっと左の永久歯がうっすら歯茎の中に見えている状態ですが
前歯がない状態が1年以上も続くとは思っていませんでした(^^;)
長男が細かいことを気にする性格でなくてよかった、と心底思います!
乳歯、残しといてあげればよかったなぁ。ごめんね~
前歯の永久歯は、2年生の夏休みが終わる頃に無事に生えはじめました!
乳歯は自然に抜けるまで待ってあげた方がよさそうです。
まとめ
- こどもの過剰歯はよくあること(小児歯科医は慣れている)
- すぐに抜歯しなくても大丈夫なことが多い
- 過剰歯抜歯の手術は30分くらいで終わる
- 乳歯の同時除去は慎重に!!
こどもを産み、育てていると今まで知らなかったことが多いことに気づかされますね。
次男がもうすぐ5才なので、次の歯科検診で過剰歯チェックをしてもらおうと思います!
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